2009年度 徳島川遊び旅行
〜 海部川 & 穴吹川 〜

やったら写真がでかいですが、気にしたら負けだ。
今回も手を抜き倒して一ページにまとめました。無理矢理。

八月十九日

 我が家の長距離旅行は、いつも朝が早い。
 今回は、すでにETCを導入して二回目の旅行であり、できるだけ割引額を多くするために五時起き即出発の作戦が取られた。
 それに、今回目指すのは徳島県の南部、高知県との県境近くの海陽町を流れる海部川。早く着くに越したことはない。
 出発に際しての目的地設定で少々手間取ったが、五時半過ぎには名神高速道路・大山崎インターチェンジ(IC)に入った。
 これで少なくとも阪神高速神戸線と合流する西宮ジャンクション(JCT)までは深夜割の五割引きで通行できる。

 今回の運転も父親が担当。 私はいつものように助手席でカーナビのナビゲート。(笑)
 道路状況は、予想よりも大分トラックが多めだったが概ね順調。
 途中、阪神高速神戸線の京橋〜湊川あたりが六時ごろにもかかわらず混雑していたが、それ以外は特筆することもなく、六時四十分に明石海峡大橋を通過。
 とりあえず、橋を渡った袂にある淡路サービスエリアで一休み。

展望広場からの明石海峡大橋。今日もうつくしいです。

明石海峡大橋その2 望遠鏡をのぞくは我が妹

 いまさらですが、今回の旅行は私と父と妹の三人のみ。 ある意味自由にのびのび楽しめたように思います。
 ここのサービスエリアは、上の写真のように明石海峡を一望できる展望広場と、その横にそびえる観覧車で有名なところ。
 「ハイウェイオアシス」なるものも併設されていて、休日になると、このサービスエリア目当てに本州からの人出でにぎわうそうです。

 ここで軽くおにぎりとかを食べて再び走る。
 さすがに平日だけあって、車はほとんど走ってません。
 父親も快調に車をとばして、本州で遅れた分を取り返す。でも先はまだまだ。
 というのは、カーナビの行き先設定でいきなり驚いたのがその到着予想時間。
 五時台出発で、予想は十二時着・・・・。
 確かに、高速道路が通っているのは鳴門まで、そこから先はずぅ〜っと下道なのですが、「こんなにかかるかぁ?」と一同半信半疑。

 その後も快調に走り続け、大鳴門橋・撫養橋を越えて、鳴門ICから国道11号線へ。
 一般道で行く徳島南北縦断の旅のスタートです。
 鳴門ICから徳島市街地まで続く国道11号線は、「吉野川バイパス」と呼ばれている片側三車線の走りやすい道なのですが、時刻はちょうど通勤時間帯。
 せっかちな大阪人の運転ならまだしも、田舎らしさを感じさせるのんびり運転の車に囲まれているので、あっという間に渋滞に巻き込まれました。
 渋滞は国道55号線に入っても小松島市を過ぎるまで続き、大幅にタイムロス。
 カーナビの到着予想時間の午後一時着が現実味を帯びてきました。

 阿南市に入り、カーナビの指示で55号線から一旦県道へ。
 阿南市の市街地へ大きく迂回する55号線を避け、森の中をショートカットする県道を選んでくれたナビのおかげで、順調に走り続けた車は八時半〜九時頃に道の駅・日和佐に到着。
 休憩の後さらに南下をつづけた我々は、ほかの車がいないのをいいことに山道を爆走したおかげで到着予想時刻を大幅に短縮。
 自宅を出発しておよそ六時間、ようやく海部川に到着しました。

 海陽町役場や地元の人に道を尋ねながら、海部川沿いの国道193号線を川上へ。
 お盆を過ぎた水曜日。 ほかに遊んでいる人はほとんどおらず、ようやく一家族を発見してとりあえず下りてみることに。
 八月上旬の大雨と先の土日の降雨の影響か、水量は減っているもののまだ多めで、流れもきつく、少々濁り気味。
 それでも穴吹川同様、目が冴えるような青色は健在でした。
 あとで確認すると、降りた場所はちょうど、父がインターネット検索で見つけたサイトに写真が載っていた場所だったのですが、遊んでいるうちに「大したことないなぁ」と思うように。
 確かに川特有の「川臭さ」が無く、評判通りミネラルウォーターのような水質なのですが、大水の影響もあってか魚の影が見えず、遊べる要素も少ない。
 今年の気候のせいもあるだろうけど、この程度ならわざわざ六時間も費やして来るほどのものでもない、と感じました。

 時刻はお昼過ぎ。 昼食がてらもうちょい上流に行こう、ということになったので、最後に一度流れてみようと言ってみました。
 流れの速い浅瀬をすぅーっと流れる親子三人。
 そろそろいいかな、と思い、足をつけると、
 体がとまらない!
 いくら足で踏ん張ってもちっとも踏ん張りが利かず、足を川底についたまま「ずざざざざぁーーー」と流されました。
 足が踏ん張れないものだから、水から腰が抜け出せず、三人とも脛までしかない流れに流され続けました。
 幸い、妹はライフジャケットを着ていたので、妹を取りこぼすことはなく、やたら強い流れに大人二人が悪戦苦闘しながら、5〜6メートルほど流されたところで岸にたどり着きました。
 岸に上がると、息は絶え絶え、全身震えまくり。 「楽しかった〜」と口にしつつ久々に水で恐怖を感じました。 ジェットコースターなぞなんぼのもんかと。

 車で昼飯を食べてもう少し上流へ移動。
 道なりにすすみ、川をまたいだところでよさそうなところを発見したので、降りてみることに。
 そこは先ほどよりも浅めで流れもマシ、大水のおかげで流木などが多めですが、なかなか遊べそうなところでした。

こんなところを降りて・・・
こんなところに到着
青いところほど深い
深く掘れていて、あまり流れてないところ
上の写真から下流を望む 対岸には蛇の影が・・・?

 深いところで潜ったり、おもっきり倒れこんだり、せせらぎで寝転がったり、飛び石で遊んだり・・・・
 先ほどのところもそうでしたが、かなり水が冷たかったです。浸かってても慣れることなく、我慢大会の様相を呈していました。

 二時間ほど遊んで一通り満足。 ちょうどいい頃合いだったので、海部川に別れを告げ、美郷温泉へ向かうことになりました。
 来た道を徳島市まで戻り、吉野川の南側を走る国道192号線を西へ。
 助手席を妹に譲った私は、前夜はまったくなかった眠気に襲われ、車酔い対策を口実に後部座席で居眠り。
 途中、ラーメン屋に立ち寄ってようやくまともな晩御飯にありつき、午後八時、祖父母と叔父夫婦の待つ美郷温泉にたどり着きました。
 到着後、いとことともに花火をしたり、ビール片手に阪神戦を見たり、温泉にのぼせるまでつかったり、と満喫。
 この段階で、翌日は合宿客の予約があるということが判明したため、明日は穴吹川で遊んだその足で帰宅することに決定。
 普段は寝るところが変わるとなかなか眠れないのですが、この日は前日からの寝不足ですぐに就寝しました。



八月二十日

 寝る前にそれほど早起きしない風のことを聞いていたので、とくにアラームも設定していませんでしたが、それでも六時ごろに起床。
 朝食までの時間、ミルクコーヒーを片手に徳島新聞を読んでました。 徳島限定の話題ばかり・・・・
 朝食を食べて、お土産を購入して、出発準備。
 今回購入したお土産は、8月30日開催の「第二回 関西リアル桃鉄大会」の参加者に参加賞として配布予定。
バイト先のは、、、いいや。(ぇ

 一緒に泊まりに来ていた親戚の方たちを送り届けた後、祖父と別れ穴吹川へ。
 今回は、前回・前々回と同様に口山地区にある「白人(しらたえ)の瀬」で遊んだ後、余裕があればもっと上流の木屋平にも行ってみよう、という計画。
 三回目ともなればなれたもので、すいすい進んですぐに到着。
 もう少し下流の「天神の瀬」や「ブルーヴィラ穴吹」(興味あったらググってみてくだされ)は、けっこう訪れる人が多いのですが、白人までくると遊んでる人はまばらなのです。
 今回は先客が一組、私たちと同じころに来たのが一組いましたが、遊べるところが広いので、ほぼ貸し切り状態。
 この川は吉野川の支流にして、剣山に降った雨が集まる川。 水はきれいでしたが、やはり水量は多めでした。
 当然流れもきつく、流れに逆らって全力で泳いでもちょっと進むのがやっと、という流水プール状態。
 今年は一回もプールで泳いでいなかったので、ちょうどいい遠泳の練習になりました。

 水量的に残念な結果だったので、写真は撮りませんでしたが、去年の写真が残っていたのでご紹介しておきましょう。

2008 白人の瀬 1
2008 白人の瀬 2

 写真の時も、今回と同じ時期に行ったのですが、比較的水量が少なく、水質も「四国一」というだけはあるきれいさでした。
 これも大水の影響か、去年の写真や記憶と比べると所々地形が変わっているところも見受けられました。

 流れが強すぎるゆえか、あまり魚影が見えず、人もいたため釣りや魚すくいはせず、もっぱら泳ぐのみ。
 それでも和歌山で遊べなかった分を存分に晴らし、大満足で引き揚げました。

 午後は木屋平まで足を運ばず、山を下りて吉野川の北側に広がる脇町の観光をすることに。
 美馬市脇町は「うだつが上がらない」という慣用句の語源となった「うだつ(卯建)」のついた家々が並ぶ「うだつの町並み」が保存・公開されているところで、徳島県の有名な観光スポットになっています。
 「うだつ」とはもともと隣家からの延焼を防ぐために一階屋根に設けられた防火壁なのですが、江戸時代以降になると装飾的な意味が重んじられるようになり、自分の財力の象徴として立派なうだつがあげられるようになりました。
 ここ脇町では、その町並みを保存するとともに、当時栄えた藍商の家を一般公開しており、そこを見学してきました。

うだつの町並み模型 上から
うだつの町並み模型 地面から

 現物は実際行ってもらうか、検索してもらうとして、その藍商家の二階に展示された復元模型をペタリ。
 撮り忘れたのではなく、撮る暇がなかっただけです。(ぉ

 また、一階の主座敷には、なぜか将棋の対局を再現したものが。

王位戦再現1
王位戦再現2

 実は2005年に行われた第46期王位戦七番勝負第五局が行われたのがこの場所だそうで、その様子を再現したもの。(棋譜は投了時のものではありませんでしたが)
 王位のタイトルを持っていた「東の」羽生善治に、「西の」佐藤康光が挑んだ戦いで、この対局では佐藤さんが勝ったものの、最終的に羽生さんに王位を防衛された年のものです。
 佐藤康光さんといえば、中学の囲碁将棋部時代に市教育委員会主催のイベントで一局打たせてもらった方。
 中学のころからのあこがれの人が実際に戦った場所と知って、感激しました。
 当時の対戦の時の写真や、二人が筆を執った扇子なども展示されていて、一人大満足。
 そのほかにも複雑に入り組んだ日本家屋の構造などが随所に見られて、我々だけでなく妹も楽しかったそうです。

 そのあと、NHK総合でやってる「鶴瓶の家族に乾杯」(毎週月曜日午後八時〜)という番組で、7月13日/27日に放送された脇町を訪れた回で映っていた「脇町劇場(オデオン座)」なども見学。
 江戸期の歌舞伎座を模した観客席や舞台、楽屋の様子や舞台装置など、見所がたくさんありました。

 妹がそろそろ疲れてきたようなので、併設されてる道の駅で一服してから帰宅開始。
 帰りは徳島自動車道の脇町ICからほとんど高速道路を走行するので結構気が楽です。
 快調に車は進み、大鳴門橋を渡って淡路島へ。

 ここですごかったのは、南海電鉄の高速バス。
 大型貨物などは80km/h制限、それ以外は100km/h制限で、我々はだいたい110km/hで走行していたのですが、そのバスは明らかにそれより速い。
 後ろからぐんぐん迫ってきたバスは、すっと追い越し車線に入り、そのまま我々を含む走行車線の車たちをごぼう抜き。
 見る見るうちに遠ざかって行ったバスは、同じくらいの大きさのバスやトラックなども次々と抜き去り、彼方へと走り去って行きました。
 「高速バスレースでもやってるんじゃないか?」と思うほどの勢いに車内でポカーンとしていました。

 行きと同じく淡路サービスエリアに入った後、運転手交代。
 困ったことに、3か月は運転していない私が運転します。 若干緊張。
 運転したのは家に帰るまでの一時間半ほどだったのですが、片肘に力が入ってなかなか抜けず、かなり疲れました。
 ただ、自分で運転席に座って見た明石海峡大橋の姿は格別。
 見慣れた光景なのに、思わず「かっこえぇ〜」と言っていました。
 しかし、そんな浮かれた気持ちも一転、いきなり橋の上で渋滞発生。
 カーナビにも高速道路の電光掲示板にも情報がなかったのにもかかわらず、工事による車線規制での渋滞です。
 ここは渋滞の程度の割にすぐに抜けられたのですが、阪神高速に入ってから夕方の通勤ラッシュに巻き込まれ13キロの大渋滞。
 阪神高速名物の「低速道路」ですね、わかります。
 じりじりと進まない車列の真っただ中にいる間に緊張も徐々にほぐれ、分岐を伴う車線変更に若干手間取りつつも、再び流れ始めたころには落ち着いて運転できました。
 その後もなんだかんだと反省点を残しながらも、何とか無事に帰宅。
 自宅のいすに座ると思わず「つかれた〜」を連発してしまいました。(笑)


 そんなこんなで、今年の夏の旅行も予定していた全日程を終了。
 天候不順が響いて川遊びは少々残念でしたが、最後の夏になるかもしれないことから考えると、けっこう健闘したかも。
 あとはリアル桃鉄のみ。どうなるかわからないけど、楽しくできたらいいな、と思います。
 いつものように長ったらしい旅行記に、今回も最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。


第77暗礁宙域弐号コロニー宙域 : 武尊

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